北海道と九州をつなぐ新たなアート活動支援プロジェクトが クラウドファンディングをスタート

札幌を中心にコンテンポラリーダンス・舞踏のプロデュースを行っているCONTE-SAPPORO Dance Center代表/北海道コンテンポラリーダンス普及委員会委員長である森嶋拓さんが、新たに九州と北海道を繋ぐ継続的なプロジェクトを開始する。

森嶋拓氏

森嶋さんはこれまでにも札幌を中心に発表・交流・育成を様々な形で継続的に行ってきた。2017年からは北海道舞踏フェスティバルを開始。優れたダンサーを鑑賞できる機会の創出、アーティスト同士の交流を行ってきた。森嶋さんの多様な取り組みが継続的に行われていることで、札幌でのコンテンポラリーダンス公演は着実に増え、存在感が日に日に増している。

幌国際舞踏フェスティバルの様[札幌国際舞踏フェスティバルの様子]

森嶋さんが次に着目したのが九州だ。日本の北と南、風土や歴史に共通点がなくとも、抱えている課題には共通点が多いと言われてる。実際、札幌では他都市と比較をする場合、規模的にも近い福岡を比較対象に語られることが多い印象がある。

共通点を持つ地域の人々が交流していくことで、単独では解決できなかった課題解決への道が開けたり、そこまで至らなくともヒントを持ち帰る可能性もあるだろう。しかし札幌と九州、交流があるかと言われると、継続的な交流はほぼ行われていないのが現状だ。また、いざ交流したいと思っても足がかりとなるものがほぼないため始めること自体が難しい。

森嶋さんはそれまでの活動を礎として、北海道と九州を結んで継続的に交流を深める「北海道×九州のアート活動支援プロジェクトプロジェクト」を計画。2023年にはアーティストがそれぞれの土地へのリサーチを実施し、その内容を元に公演を行っていく予定だ。

[森嶋さんは札幌のアーティストとともに2022年11月に九州へのリサーチ&ライブツアーを実施]

こういった地域を跨ぐ取り組みはまだまだ実験的な要素が高く、過去にはイベント単発で終わってしまうパターンも散見された。その場合、その後の交流はそれぞれアーティストの自主性に任すことになってしまう結果、アーティストそれぞれが繋がっているに留まってしまったり、交流機会がなく関係が経ち消えてしまう場合もあり、確実に効果があるとはいえない。

北海道×九州のアート活動支援プロジェクトでは単発で終わらせず、少なくとも10年はプロジェクトを継続。イベント的な成果よりも、ゆっくりと時間をかけて交流を続けていくことで、よりよい関係性を築く場とすることを目指す。

このプロジェクトを始めるにあたり、MotionGalleryにてクラウドファンディングを開始した(2023年1月31日まで)。このクラウドファンディングもイベントを実現するための金銭的達成がメインの目標ではなく、プロジェクト自体を多くの人に知ってもらうことを目標として行われている。

クラウドファンディングから始まる「北海道×九州のアート活動支援プロジェクトプロジェクト」が今後どのような効果を地域にもたらしていくのか、長い目で活動を見守っていきたい。


クラウドファンディング
北と南を芸術と文化で繋ぐ!北海道×九州のアート活動支援プロジェクト
(音楽、ダンス、美術、演劇、郷土文化、食文化など)

https://motion-gallery.net/projects/kita-to-minam