工藤地央個展「あしたのきち」

THE PLACE WHERE TOMORROW BEGINS

CAI03/CAI現代芸術研究所

  • ART
  • DESIGN

わたしたちは日々おおくの「選択」をし、「記憶」をつみかさね、ときに「制限」によって可能性をひらき、「未完成」のまま歩き続け、流れる「時間」の中に存在しつづけている。あしたはいつ、わたしたちの手のもとに来るのだろうか。今日はきのうになり、あしたが今日になる。まわりに散らばっている単なる時間軸を見つめていると、あっという間に、瞬く間に、幾重も混沌とした世界から無へと辿り着いてしまう。私は今年で25歳になる。人生100年時代において、すでに4分の1が経過したことになる。時が進むにつれて、時間はより早く、重たく感じられるようになった。

現代は、ひとつの判断を下すにも膨大な情報を精査しなければならず、無限の比較の中で「自分にとって正しい選択」を探し続けることが求められている。自己責任という言葉のもと、あらゆる局面で「選ばされる」社会の中に私たちは生きている。誰もが疲弊し、迷い、孤立しかけている。そのような混沌とした時間のなかで、私たちは次の「4分の1」へ進まなければならない。この時代と折り合いをつける手法は、わたしたちの内側に流れる時間に目を向けることにあると私は思っている。本展は、そのための実験であり、祈りでもある。日常にある「あしたをつくる要素」を5つに再構成し、新作のグラフィックとインスタレーションを制作。ポスター表現とインスタレーション表現は、似て非なるものごとだと思っている。それぞれ流れる時間は、かけがえのないあしたを寄せあつめたものなのだけれど、それが今日になった時に異なる表情を見せてくれる。あなたの“あした”が見つかる基地にぜひいらしてください。

▼プロフィール
工藤地央 Chihiro kudo
アーティスト/グラフィックデザイナー

北海道旭川市生まれ。幼少期からものづくりに親しみ、札幌市立大学デザイン学部に進学。山田良ゼミにて建築を学ぶ中で、インスタレーションを中心に自身のアートワークを展開。現在は札幌を拠点に、視覚表現と身体表現の交差をテーマに活動。2024年には個展「いのちのちてん」を開催し、生命と存在をめぐるインスタレーションを発表。同年、ペルーデザインビエンナーレ2024にてポスターデザインが入選するなど、グラフィックデザインの領域でも評価を得ている。また、ダンサー鈴木明倫・坂本菜々子との出会いを契機にジャズダンスに取り組み、DANCE STUDIO LoReにて身体表現の探求を続けている。現在、デザイン事務所「Shiori Graphic」に所属しつつ、アートとデザイン、ダンスを横断しながら国内外で活動を広げている。

INFORMATION

日程

2025年06月14日(土)〜2025年06月22日(日)

時間

13:00 - 19:00

入場料

無料 

アクセス

CAI03/CAI現代芸術研究所

札幌市中央区南14条西6丁目6-3

お問合せ

info@chi-ten.com

SCHEDULE

2025/06/14 [Sat]〜2025/06/22 [Sun]

TIME

13:00 - 19:00

FEE

Free

ACCESS

CAI03/CAI contemporary art institute

6-3, S14-W6, Chuo-ku, Sapporo

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