岡部昌生展 時ノ環
OKABE Masao Solo Exhibition "TIME RINGS"
CAI03/CAI現代芸術研究所
- ART

CAIでの個展開催は、昭和ビルに拠点を構えていた「CAI02」での展示以来、実に10年ぶりとなります。
痕跡を擦りとる行為を通して、人間と社会の状況を浮かび上がらせてきた岡部昌生。
今回発表される2020年以降の新作は、東アジアの近代、北海道の先史時代、日本列島の地質学的時間といった複数の時間を包み込む、スケールの大きなシリーズで構成される。
1942年に生まれ精力的に活動を続ける美術家の表現は、未来と過去をつなげる「時ノ環」を描きつつ、《創造する人間》(ホモ・ファーベル)の無限の可能性を示している。
是非、ご高覧ください。
▼プロフィール
岡部昌生 Masao Okabe
1942年北海道根室市生まれ、1974年より北広島市在住。
1977年よりフロッタージュ技法を開始、79年にレジデンス先のパリで169点の「都市の皮膚」を制作して以降、記憶と歴史を大きなテーマに活動を続けている。1980年代後半から広島の被爆跡地のフロッタージュに取り組みライフワークとなり、2007年には第52回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館代表作家に選ばれて、国際的な評価を確立した。2011年以降は東日本大震災の被災地と特に福島県の「はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト」に参加して継続的な制作を続け、成果展が国内各地を巡回した。国内では「札幌国際芸術祭2014」や「あいちトリエンナーレ2016」などで大規模なインスタレーションを展開し、近年はオーストラリア、カナダ、台湾、韓国をはじめ海外の美術館や芸術祭の展覧会にも積極的に参加している。展覧会と並行して国内外でフロッタージュのワークショップを多数開催し、美術教育の方法としても注目されてきた。コレクションは国内の美術館のほか、オーストラリア・タスマニア州にある現代美術館MONAに収蔵されており、同館では永久保存された被爆石を延べ数十万人の観客が擦り取りコレクションするという、ユニークなコンセプトでも知られている。
▼関連企画
・オープニングパーティー
2025年5月10日(土)17:00〜
・関連企画
シンポジウム「アートがむすぶ土地と記憶:アーカイブから平和学習へ」
2025年5月11日(日)14:00~16:00
北広島市芸術文化ホール 北広島市中央6丁目2-1
https://www.mei-senses.com/kitahiroshima-symposium
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共催|さっぽろ芸術文化研究所
協力|多摩美術大学アートとデザインの芸術人類学研究所
主催|CAI現代芸術研究所/CAI03
JSPS科研費 【23K21902】の助成を一部受けて行われます。
INFORMATION
- SCHEDULE
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2025/06/08 [Sun]
- TIME
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13:00 – 19:00
- CLOSED ON
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Tue.,Wed.
- FEE
Free
- ACCESS
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CAI03/CAI contemporary art institute
6-3, S14-W6, Chuo-ku, Sapporo